山林売買 用語集
山林の売買で出てくる用語を、地目・面積/法令・制限/林業/税金/手続き・登記の分野ごとに解説します。
地目・面積
- 地目(ちもく)
- 登記簿に記載された、土地の用途による区分。山林・原野・宅地・田・畑・雑種地などがある。登記上の地目と実際の利用(現況)が異なる場合があり、現地確認が重要。
- 山林(さんりん)
- 不動産登記上の地目の一つ。耕作の方法によらないで竹木が生育する土地を指す。
- 原野(げんや)
- 地目の一つ。耕作の方法によらないで雑草やかん木類が生育する土地。
- 雑種地(ざっしゅち)
- いずれの地目にも該当しない土地。資材置場や駐車場などが含まれる。
- 公簿面積(こうぼめんせき)
- 登記簿に記載された面積。山林では実測面積と大きく異なることがある。
- 実測面積(じっそくめんせき)
- 実際に測量して求めた土地の面積。公簿面積と一致しないことがある。
- 筆(ふで・ひつ)
- 登記上、土地を数える単位。土地は一筆ごとに地番が付され、登記される。
- 面積の単位(坪・反・町・ヘクタール)
- 山林でよく使う面積の単位。1坪=約3.3㎡、1反=約991㎡、1町=約9,917㎡、1ヘクタール(ha)=10,000㎡。
法令・制限
- 森林法(しんりんほう)
- 森林の保続培養と森林生産力の増進を図ることを目的とする法律。保安林制度、地域森林計画、伐採の届出制度などを定める。
- 保安林(ほあんりん)
- 水源の涵養や土砂流出の防備などの目的で、森林法に基づき指定される森林。立木の伐採や土地の形質変更に都道府県知事の許可が必要で、固定資産税は非課税。
- 地域森林計画対象森林(ちいきしんりんけいかくたいしょうしんりん)
- 都道府県知事が定める地域森林計画の対象となる民有林。立木を伐採する際は、市町村長への「伐採及び伐採後の造林の届出」が必要。
- 農地法(のうちほう)
- 農地(田・畑)の権利移動や転用を規制する法律。地目が農地の場合、所有権の移転には農業委員会等の許可が必要。
- 宅地建物取引業法(たくちたてものとりひきぎょうほう)
- 宅地建物の取引業を規制する法律。通称「宅建業法」。山バトンは用途地域外の山林・原野等を扱うマッチングプラットフォームであり、同法上の仲介・媒介は行わない。
- 国土利用計画法(こくどりようけいかくほう)
- 一定面積以上の土地取引に届出を義務付ける法律。都市計画区域外では10,000㎡(1ha)以上の取引で事後届出が必要。
- 盛土規制法(もりどきせいほう)
- 2023年5月施行。宅地造成等規制法を改正・改称した法律。規制区域内での盛土・切土等に許可制度を導入。山林でも造成を伴う場合は規制対象となることがある。
- 用途制限特約(ようとせいげんとくやく)
- 売買契約に付し、買主による土地の利用方法を制限する特約。大規模ソーラー発電等を防ぐ目的で設定でき、違反時の違約金や土地の明渡しを定めることもできる。
林業
- 立木(りゅうぼく・たちき)
- 土地に生育している樹木。山林売買では原則として土地とともに引き渡されるが、立木の所有権が別に設定されている場合もある。
- 林齢(りんれい)
- 樹木や林分の年齢。植栽・成立した年を1年生として数え、伐採適期の目安となる。
- 人工林(じんこうりん)
- 人が苗木を植えて育成した森林。スギ・ヒノキなどの針葉樹が代表的。
- 天然林(てんねんりん)
- 自然の力で成立・更新した森林。広葉樹が多い。
- 間伐(かんばつ)
- 過密になった森林の立木を一部間引き、密度を調整する作業。残した木の成長を促す。
- 皆伐(かいばつ)
- 一定の区域の立木をすべて伐採すること。
- 搬出路(はんしゅつろ)
- 伐採した木材を運び出すための道(作業道・林道)。搬出路の有無は林業の採算に大きく影響する。
- 自伐型林業(じばつがたりんぎょう)
- 所有者などが小規模に山を管理しながら、自ら木材を生産する林業の形態。搬出路の作設や安全管理に知識・技術を要する。
税金
- 固定資産税評価額(こていしさんぜいひょうかがく)
- 市区町村が定める土地・家屋の評価額。固定資産税・登録免許税・不動産取得税の計算基準となり、販売価格とは異なる。
- 固定資産税(こていしさんぜい)
- 毎年1月1日時点の所有者に課税される地方税。標準税率は固定資産税評価額の1.4%。
- 免税点(めんぜいてん)
- 同一市区町村内に所有する土地の課税標準額の合計が一定額未満の場合、課税されない基準。土地は30万円未満で非課税。
- 登録免許税(とうろくめんきょぜい)
- 登記の際に納める国税。売買による所有権移転は固定資産税評価額の2.0%(軽減税率1.5%)、相続は0.4%。
- 不動産取得税(ふどうさんしゅとくぜい)
- 不動産を取得した際に一度だけ課される都道府県税。固定資産税評価額の4%(本則)、軽減税率3%。相続による取得は非課税。
- 譲渡所得税(じょうとしょとくぜい)
- 土地などの売却益(譲渡所得)に課される所得税・住民税の総称。所有期間5年超は長期譲渡所得(税率約20%)、5年以下は短期譲渡所得(約39%)。
- 印紙税(いんしぜい)
- 売買契約書などの課税文書に課される国税。契約金額に応じて税額が決まる。
- 森林環境税(しんりんかんきょうぜい)
- 2024年度から課税される国税。年額1人あたり1,000円。市区町村等に配分され、森林整備等の財源となる。
手続き・登記
- 公図(こうず)
- 法務局に備えられる、土地のおおまかな位置・形状・地番を示す図面。精度は高くないことが多い。
- 地積測量図(ちせきそくりょうず)
- 土地の測量結果(地積や境界点)を示す図面。すべての土地に備わっているわけではない。
- 登記事項証明書(とうきじこうしょうめいしょ)
- 登記記録の内容を証明する書面(登記簿謄本)。所有者・地目・地積・権利関係などを確認できる。
- 所有権移転登記(しょゆうけんいてんとうき)
- 売買・相続・贈与などで土地の所有者が変わった際に、名義を変更する登記。
- 相続登記(そうぞくとうき)
- 相続により取得した不動産の名義を相続人へ変更する登記。2024年4月から義務化され、取得を知った日から3年以内の申請が必要。
- 相続土地国庫帰属制度(そうぞくとちこっこきぞくせいど)
- 2023年4月施行。相続・遺贈で取得した不要な土地を国に引き渡せる制度。審査手数料14,000円に加え、負担金(原則20万円)が必要。建物のある土地や境界が不明な土地等は対象外。
- 現況有姿(げんきょうゆうし)
- 物件を現在あるがままの状態で引き渡す売買の方法。山林売買では一般的。
- 契約不適合責任(けいやくふてきごうせきにん)
- 引き渡した目的物が種類・品質・数量について契約の内容に適合しない場合に、売主が負う責任(旧・瑕疵担保責任)。契約で範囲を定めることが多い。